サ高住の入居契約書にハンコを押す前に考えること

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最近人気のサービス付き高齢者向け住宅、いわゆるサ高住ですが、本当に入居しても大丈夫か悩まれているのではないでしょうか。

新聞では高齢者施設入所後に起こるトラブルについてよく特集されていて、入居に際して不安がある方も多くいらっしゃいます。

そこで今回はいま話題のサ高住を、入居者の立場でななく、経営側の思惑も踏まえて考えてみましょう。

サ高住入居の際に気をつけるべきポイントについてもご紹介します。

これを知らずに契約書にハンコは押さないようにしましょう。


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サ高住ってどんなところ?

先日新聞の折込広告に新しいサ高住のチラシが入っていました。

それを見て妻は「またできるんだ」と驚いていたのですが、それぐらいたくさんのサ高住がオープンしています。

医療や介護を知らない方にとっては、サ高住ってどんな施設なのかよく分からない人もいると思います。

特に特別養護老人ホームや介護老人施設などの介護保険を利用して入所する、公的な介護施設と同じように考えている方も多いのではないでしょうか。

まず初めに覚えておいて欲しいのですが、サ高住は介護保険を利用して入所する施設ではありません。

介護保険を使って入所するのではなく、あくまで高齢者が入居する賃貸住宅の扱いで、簡単に言うと介護保険のサービスを使いながら住む賃貸マンションです。

入居費用以外のサービスには介護保険が使えることが、介護保険を使って入所する施設との違いを分かりにくくさせているのだと思います。

ちなみに小さいことですが、サ高住に入る場合は入居(家なので「居」)と言いますが、介護施設に入る入所(施設なので「所」)を使います。

話を戻しましょう。

サ高住は賃貸住宅ですので月の家賃が決まっていますが、介護施設のように要介護により国によって決められた額ではなく、賃貸マンションのように各サ高住によって部屋ごとに家賃が設定されています。

つまりサ高住とは、

  • 賃貸住宅にそこに高齢者が入居している。
  • 高齢者が住んでいるその賃貸住宅に、介護保険を使って看護師やヘルパーが訪れる。

こんな形となっています。

医院や訪問看護ステーションが併設されていたり、1Fにデイサービスがある場合もありますがあくまで別組織の扱いです。

よく賃貸マンションの1Fにラーメン屋や不動産屋などのテナントが入っていますがあれと一緒です。住んでいるマンションの1Fに医院や訪問看護ステーションがたまたまあったということです。

ここまでおおまかなサ高住の概要はご理解いただけたでしょうか。


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サ高住はなぜこんなにたくさん開業するのか?

では、なぜサ高住がこんなに乱立しているかというと、経営側からすると儲けやすい仕組みだからです。

たとえば介護施設ではトイレ介助や食事介助が当たり前のように行われますがこれは入居費用に含まれています。(オムツなど別途必要な場合はあります)

でもサ高住では毎回のトイレ介助や食事介助が介護保険によるヘルパー業務による介助になります。

介助が必要になるということは、毎回が介護報酬となること。

入浴介助も介護サービスになりますし、食堂に行くときに車いすに移乗してお連れしたり、併設する医院にお連れするのも介護保険によるヘルパーのサービスとなります。

つまり1日中、介護サービス、介護サービス、介護サービス・・・、となります。

1日に何回あるんやろうって考えると、ちょっとぞっとしますね。

以前サ高住に訪問リハビリに伺っていたとき、ご家族がこのシステムを理解されておらず、「なんか毎回面会に来たら印鑑を押してくれって言われるんだけど、これどないなってるんや?」と怪訝そうにされていました。

おそらくトイレ介助や食堂への移動などすべてが介護保険下によるヘルパーサービスとなっており、そのサービスを受けた承認印を求められたものでしょう。

経営者としては、高齢者がたくさん住むことが決まっているマンションを建てることによって、サービスを使ってくれることがある程度計算できます。(あくまである程度です)

いちおう併設されている診療所や訪問看護ステーションは形上は別経営となっていますが、基本的には何かしら裏でつながっています。

ですから、介護が必要な高齢者には訪問看護ステーションからヘルパーサービスを、医療が必要な人には受診してもらったり、往診すれば介護保険と医療保険の両方で点数をとることができます。

サ高住のパンフレットを見ると、「診療所や訪問看護ステーションを併設した手厚い体制」などと書かれていることがあります。

良く言えば言葉通り「手厚い」のでしょうが、悪く言えば「囲い込み」の要素が強いです。

とにかく医療保険も介護保険もとれるだけ搾り取ろうとするのがサ高住です。

最近は同一法人や同一敷地内へのサービスが減算になるなど、旨味が減ってきている部分もあるのですが、経営側から見るとまだまだ旨味はありそうです。

サ高住への入居は大丈夫?

サ高住入居前しっておくべきこと

じゃあサ高住へは入居しない方がいいのかというと、そんなことはありません。

入居したいと思う施設があれば、居すればいいと思います。

その理由なのですが、まず介護施設に申し込んでも入居できない要介護者にとっては、サ高住はお金さえ払えれば誰でも入居できるのでとてもありがたい存在です。

さきほど「搾り取ろうとする」と書きましたが、それはあくまで経営的観点です。

「別に安心して住めるんだったら、お金なんてどうでもいいよ」と言う高齢者も多いです。

違法なことをしているわけではありませんし、高齢者が入居できる施設であることには違いないのです。

ただ介護保険を利用して入所する特別養護老人ホームや介護老人保健施設とは違うことは知っておくべきですし、それらの介護施設に比べると月々かかる費用は高くなることは理解しておくべきでしょう。

まとめ

サ高住への入居について考えてきました。

最後に、これだけはお伝えしておきたいのですが、どんな施設であっても100%理想とする介護を受けられるか、それは分かりません。

以前、高級有料老人ホームに出入りすることがあったのですが、そこでもよくトラブルがあり、「入居する前に聞いてた話と違う」と嘆いていた人がいました。

ですから「介護保険を使った施設は良くて、サ高住の方が質が低い」なんてことはないです。

介護保険を使った介護保険でも、思ったようなサービスが受けられないことはいくらでもあります。

あくまで介護施設やサ高住のスタッフがどんな理念のもと仕事をしているかによるでしょう。

施設の入居契約書に印鑑を押す前には、施設の情報をとことん聞いて、ご家族にとって良い入居となるようにしてくださいね。

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