高齢者がおもちをのどにつめないようにする5つのポイント

スポンサーリンク

高齢者が喉にものをつめて窒息する事故が毎年多発しています。どのようにすれば事故は防げるのでしょうか。

高齢者もちのどにつめないようにするポイント1

毎年お正月になると流れるニュースのひとつに、高齢者がおもちをのどにつめて救急車で運ばれるという事故があります。

高齢者ではよく起こる事故だということは分かっているのに、なかなか防げないこの事故。

なぜ高齢者に起こりやすいのか、また事故を防ぐための対策を考えてみましょう。


スポンサーリンク



歳をとると嚥下機能が落ちる

嚥下という言葉をご存知ですか。

嚥下は「えんげ」と読みます。食べ物を口に入れて、噛んで、飲み込むまでの一連の流れをさします。

噛むのは口に入った食べ物をできるだけ小さく噛み砕いて、柔らかくものにして飲み込みやすくするためです。

飲み込むときには、食べ物は食道という胃につながる道を通るのですが、すぐ横にある肺につながる気管に入らないようにします。

この仕組は嚥下反射の一番優秀な機能で、喉の奥に自動的にフタがされる仕組みがあって、食べ物は食道、空気は気管と分けて通されます。

高齢者もちのどにつめないようにするポイント9

人間は歳をとるにつれて嚥下機能が落ちていきます。これは高齢者になると骨が弱くなったり、筋肉が衰えていく加齢現象と同じだと考えればわかりやすいでしょう。

その嚥下機能が落ちれば食べ物を咀嚼(そしゃく)といって噛み砕く力が衰えて、口の中で食べ物を小さく柔らかいものにできません。

また飲み込む作業においても、本来は起こらないはずの唾液の垂れこみ(唾液が喉の奥に勝手に流れこむ現象)や飲み込むタイミングの遅れ、フタうまく閉まらないなど、様々な機能低下が起こります。

嚥下機能とそれが低下するとどうなるかがわかったところで、おもちを喉につめないようにするためにはどうすればいいのか、5つのポイントをご紹介します。


スポンサーリンク



おもちを喉につめないために

姿勢

高齢者もちのどにつめないようにするポイント3

まずは姿勢。意外と知られていませんが、姿勢が悪いと嚥下機能に影響します。

普段言われているように真っ直ぐ、行儀よく座るようにしましょう。

また顎があがらないようにして、しっかり引くようにしてください。

高齢者もちのどにつめないようにするポイント5

顎があがった状態と顎を引いた状態、どちらが水を飲みやすいかというと、顎を引いた状態の方が水を飲みやすいです。

高齢者もちのどにつめないようにするポイント4

ためしにやってみるとわかると思いますが、顎をあげた状態とは極端にいえば「ガラガラうがい」のような状態からごっくんと飲み込むことになりますから、容易ではないことが想像できると思います。

前準備

のどに何かをつめる高齢者の多くは嚥下機能が落ちています。

その中で、先ほど申し上げたように咀嚼(かみくだく)機能も落ちています。

ですからできるだけ噛まずに食べられるように、料理を用意する必要があります。

料理はできるだけ小さくして用意するようにしましょう。おちょぼ口に入る一口大程度が目安です。

ちなみに病院や高齢者施設では、その方の嚥下機能に合わせて、きざみ食(料理をきざんだ食事)、ミキサー食(料理をミキサーにかけた食事)といって、噛み砕く必要がない食事が提供されています。

これがあまりおいしくないのですが・・・。

たくさん口に入れない

一口大に切っても、それを大量に口に入れてしまっては元も子もありません。

一口大に切って用意したものをひとつずつ食べるようにしましょう。

よく噛む

食べ物を一口大に切って少しずつ口に運んでも、やはりしっかり噛むことは必要です。

自分の持っている咀嚼機能を最大限に発揮して、時間をかけて、できるだけ小さく柔らかくなるように噛んでください。

しゃべらならい

これも細かいことなのですが、のどに食べ物を喉につめて窒息する方の特徴です。

話すという動作は喉を当然使います。

その喉の奥では本来なら食べているときには気管に食べ物が入り込まないように、自動的にフタがされるようになっているのですが、嚥下機能が落ちているとそうはいきません。

食べると話す、2つの動作に喉の機能が対応できず、誤嚥(「ごえん」嚥下に失敗すること)や窒息が起こってしまいます。

食べているときはできるだけ、食べることだけに集中しましょう。

緊急時の対応

念入りに準備をしていても、喉におもちをつまらせる可能性はあります。

そのときするべき対応も簡単にお伝えしておきます。

あわてない

こういう状況になると誰でもあわててしまいますよね。

あわてると正しく処置ができませんし、救急隊への連絡も何を伝えていいのか頭が真っ白になっていまいます。

とにかく冷静に行動するようにしましょう。

背中をたたく

古典的な方法だと思うかもしれませんが、背中を叩いてみましょう。

咳をさせる

咳ができればつまっているものが一気に取れる可能性があります。

このとき背中が反っていると咳がしにくいので、かるく身体を丸めて咳をさせるようにしてください。

救急隊への連絡

高齢者もちのどにつめないようにするポイント7

どうしても喉につまったものがとれないのであれば、救急車を呼ぶ必要があります。

ただしよく知らていてるように、救急車が到着するには早くても5分程度必要です。

窒息してからの時間が長くなればなるほど、亡くなる可能性が高くなりますから、喉をつまらせたことに気づいて処置開始後にどうにもならないと判断したときには、処置と並行してできるだけ早く119番に電話しましょう。

番外編

背中をたたいてもダメ、咳も出せない、救急車を頼んだが到着までまだ時間がかかる。

そんな状況でも「何かできることがあれば」とか考えますよね。

以前テレビで、口の中に掃除機を突っ込んで思いっきり吸引したらもちがとれたという事例が紹介されていました。

もちろん正しい掃除機の使用方法ではないのですが、非常事態ですしやってみる価値はあるかもしれません。

高齢者もちのどにつめないようにするポイント8

ただし呼吸ができなくてのたうち回っている状態の人の口を、掃除機の吸い取り口が入るぐらい広げるのは大変ですし、吸引するときにも舌を吸ってしまう可能性が高いので注意してください。

まとめ

高齢者もちのどにつめないようにするポイント6

高齢者がのどにおもちを詰めないようにできることをお伝えしてきました。

まずは高齢者の嚥下機能について知り、その上でどのようにすれば喉につめやすいのかを考えていけばいいと思います。

高齢者の中にはお正月におもちを食べることを楽しみにされている方もいらっしゃいますので、何とか食べることができる方法を見つけてあげたいですね。

こちらの記事もオススメです