普段何気なく歩いている道路脇の歩道ですが、設置されている柵で安全性には大きな違いがあることをご存知ですか。通学で子どもさんが歩くのは、どんなところが良いのでしょうか。
通学児童を抱える親御さんは必見です。
先日京都府八幡市で暴走したスポーツカーが小学生の登校の列につっこみ、1人が重体となる事故が起こりました。
この事故のニュース映像を見ると、車道と歩道の境に鉄柵が設けられているのに、それを突き破って車が歩道に乗り上げ、さらに住宅に突っ込んで止まっている映像でした。
「あれ?鉄柵あるのに意味ないの?」
と感じたので、ガードレールや歩道柵について調べてみました。
ガードレールと歩道柵は違う?
ガードレールと言われて一般的に想像するのはこのようなタイプのものではないでしょうか。
ガードレールは用途によりC,A,B,SC,SB,SA,SSの7段階の強度の種別に分類されます。
よく見ると波型の形状をしているのがわかりますよね。
これは衝突したときに、この波型や支柱が変形して衝撃を吸収するためにあります。
ちなみに高速道路のガードレールは一般道のガードレールより波の数が多くなります。
これは高速道路では事故の衝撃が一般道より強くなるため、より衝撃を吸収できるようにするためです。
一方今回事故現場に設置されていたこのような柵もありますよね。
これは一般的に「歩道柵」や「防護策」と呼ばれ、歩行者が横断歩道ではないところで横断しないように、歩道と車道の境に設置されています。簡単にいうと横断を防止する柵です。
同じようなもので、歩道とその外(田んぼなど)の境に設置されている転落防止柵もあります。
全く知らないと、この横断防止柵とガードレールを一緒のものとしてしまいそうですが、その強度の違いはかなり大きいのです。
もうひとつ違いをお見せしましょう。それは支柱の太さです。
ガードレールの支柱は直径12、3センチぐらいでしょうか。かなり太いですね。
一方、横断防止柵の支柱は直径約5センチ程度。これなら体格の良い人が何人かで体当たりすれば変形しそうですね。
横断防止柵には車の突進を止める働きを過度に期待してはいけないことがよくわかります。
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まとめ
ガードレールと横断防止柵の強度の違いをご紹介してきました。
今回事故が起きた現場では、地元の人がちゃんとしたガードレールを設置するように要望していたそうですが、役所は横断防止柵があるためその必要はないと判断していたようです。
ですから、今後車道に面した歩道を歩く際には以下の順に安全性が高いと考えてください。
ガードレール+縁石
ガードレール
太い支柱と鉄の棒のガードレール+縁石
太い支柱と鉄の棒のガードレール
上記で縁石のないもの
縁石+横断防止柵
縁石のみ、横断防止柵のみ
何もなし
今回調べた感じでは、このような感じで安全性には違いが出てくると思います。
ただし縁石があると車が乗り上げて余計に危ないとの声もあるので、縁石があった方が安全なのかどうかは、事故によると思います。
普段何気なく歩いている歩道ですが、せっかく歩くならより安全な方を歩く方がいいですね。