小脳梗塞は老若男女誰にでも起こる可能性があります。今回は小脳梗塞について考えてみましょう。
小脳梗塞って聴いたことがありますか?もしかしたらあまり聞きなれない名前かもしれません。
そんな方のために、まずは小脳がどこにあるのか、そしてどんな役割をしているのか、そのあたりから解説していきたいと思います。
小脳とは?
小脳梗塞は脳梗塞のひとつで、脳の中でも小脳で起こります。
まずは小脳の位置を確認しておきましょう。
脳の後頭部付近、イラストでいうと黄色で◯をつけた部分です。英語ではcerebellumといいます。
小脳梗塞にかかった芸能人には次のような人がいます。
- 桜井和寿(Mr.Children)
- 伊奈かっぺい
一番有名なのはMr.Childrenの桜井和寿さんですね。2002年に32歳の若さで小脳梗塞を発症し、半年間音楽活動を休止しました。
オールド世代ならご存知の伊奈かっぺいさんもかかっていますね。
調べたところではこの2名しか名前は挙がっていませんでしたが、小脳梗塞だったしても報道では脳梗塞としている可能性もありそうですね。
ここでひとつ疑問が浮かぶ方もいるかもしれません。
脳梗塞と聞くと手足に麻痺が残るイメージがありますよね。巨人軍の終身名誉監督・長嶋茂雄さんも麻痺が残っています。
でも小脳梗塞を患った方には麻痺がないことが多いのです。現に桜井和寿さんも麻痺らしきものはありません。
小脳梗塞で麻痺が起こらないのはなぜなのでしょうか。
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脳の役割
脳には大きく分けて大脳、中脳、小脳、間脳、橋、延髄があり、それぞれの役割があります。
また大脳の中にも運動神経に関わる部位もあれば、感覚や言語に関わる部位もあります。
運動の制御です。ちょっと抽象的すぎるので例をあげると、たとえば玉子を冷蔵庫から取り出そうとします。
玉子は強く握りすぎると割れてしまうため、割れないような強さでつかみながら取り出す必要があります。
このとき手は『握る』と『取り出す』という2つの作業をこなしながらも、玉子を割ることはありません。
これが運動を制御している状態です。
小脳拘束の具体的な症状としては、
- 協調性の障害:麻痺がないにもかかわらず、強すぎたり弱すぎたり、うまく動かずことができない状態。
- 眼振:目の震え
- 構音障害:話しにくさ
などが出現します。
ですから先ほどの答えとしてましては、小脳には麻痺につながる役割はないため、拘束が起こっても麻痺がでないことが多いということです。
ただし大脳や他の部位にも脳梗塞が起こっていれば、麻痺が起こる可能性はあります。