1つのオリンピックで金銀銅メダルを獲った日本人は?

オリンピックでメダルをひとつでも獲ることはとても大変ですよね。でも1つのオリンピックで金銀銅すべてのメダルをコンプリートした日本人選手が実は9人もいます。しかもそのうちお二人は2回達成しています。

そんなすごい日本人オリンピック選手を調べてみました。

1つのオリンピックで金銀銅メダルコンプリートを達成したのは、以下の9人です。

  • 小野喬(体操)
  • 中山彰規(体操)
  • 笠松茂(体操)
  • 監物永三(体操)
  • 塚原光男(体操)
  • 具志堅幸司(体操)
  • 森末慎二(体操)
  • 萩野公介(競泳)
  • 高木美帆(スピードスケート)

中山彰規や塚原光男など往年の名体操選手から、最近では競泳の萩野公介、スピードスケートの高木美帆など豪華な顔ぶれがならんでいます。

内訳は

夏季か冬季:夏季オリンピック8人・冬季オリンピック1人

競技別:体操7人・競泳1人・スピードスケート1人

男女比:男子8人・女子1人

となっています。

このうち小野喬、中山彰規はなんと2度達成しています。

 

1大会で金銀銅メダルコンプリートを達成した選手の成績

では次に達成者がオリンピックでどんな成績を残していたのか、具体的に見ていきましょう。

小野喬(体操)

1956年メルボルンオリンピック
金メダル男子鉄棒
銀メダル男子あん馬
男子個人総合
男子団体総合
銅メダル男子平行棒
1960年ローマオリンピック
金メダル男子鉄棒
男子跳馬
男子団体総合
銀メダル男子個人総合
銅メダル男子つり輪
男子平行棒

その他にも、1952年ヘルシンキオリンピックの男子跳馬で銅メダル、1964年東京オリンピックの男子団体総合で金メダルを獲得しています。

中山彰規(体操)

1968年メキシコシティオリンピック
金メダル男子鉄棒
男子平行棒
男子つり輪
男子団体総合
銀メダル男子床運動
銅メダル男子個人総合
1972年ミュンヘンオリンピック
金メダル男子つり輪
男子団体総合
銀メダル男子床運動
銅メダル男子個人総合

笠松茂(体操)

1972年ミュンヘンオリンピック
金メダル男子団体総合
銀メダル男子平行棒
銅メダル男子床運動
男子鉄棒

監物永三(体操)

1972年ミュンヘンオリンピック
金メダル男子団体総合
銀メダル男子個人総合
銅メダル男子あん馬
男子平行棒

その他にも、1968年メキシコシティオリンピックの男子団体総合で金メダルと男子鉄棒で銅メダル、1976年モントリオールの男子団体総合で金メダルと男子鉄棒、男子あん馬で銀メダルを獲得しています。

塚原光男(体操)

1976年モントリオールオリンピック
金メダル男子鉄棒
男子団体総合
銀メダル男子跳馬
銅メダル男子個人総合
男子平行棒

その他にも、1968年メキシコシティオリンピックの男子団体総合で金メダル、1972年のミュンヘンオリンピックの男子鉄棒と男子団体総合で金メダル、男子つり輪で銅メダルを獲得しています。

具志堅幸司(体操)

1984年ロサンゼルスオリンピック
金メダル男子個人総合
男子つり輪
銀メダル男子跳馬
銅メダル男子鉄棒
男子団体総合

森末慎二(体操)

1984年ロサンゼルスオリンピック
金メダル男子鉄棒
銀メダル男子跳馬
銅メダル男子団体総合

萩野公介(競泳)

2016年リオデジャネイロオリンピック
金メダル400m個人メドレー
銀メダル200m個人メドレー
銅メダル4×200m自由形リレー

その他にも、2012年ロンドンオリンピックの400m個人メドレーで銀メダルを獲得しています。

高木美帆(スピードスケート)

2018年平昌オリンピック
金メダル団体パシュート
銀メダル女子1500m
銅メダル女子1000m

 

こうやってみると夏のオリンピックの選手、体操競技が多いこと、あと男子選手が多いのが気になりますね。

 

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なぜ夏季オリンピックが多いの?

まず夏季オリンピックの選手が多いことに関しては、単純に冬のオリンピックより夏のオリンピックの方が獲得しているメダルが多いことがベースにあると思います。

2018年平昌オリンピック終了時点での日本人選手のメダル獲得数は、夏の439個に対して、冬は45個と約10倍です。

競技数も夏の方が多いですし、日本では柔道や体操など勝てる競技がさかんだったことも理由にあげられると思います。

 

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なぜ体操選手が多いの?

夏のオリンピックの方がメダルを獲得していること(獲得しやすいこと)はおわかりいただけたと思うのですが、そうなると柔道など金メダルを獲得している競技ではなく、なぜ体操に選手が集中しているのでしょうか。

これも簡単で柔道は1つのオリンピックで出場できるのは1競技です。(自分の階級にしか出場しません。)

一方で体操は個人総合、団体総合、床運動、つり輪、鉄棒、跳馬、あん馬と出場できる競技数が多いです。強い選手なら5つくらい出ることもあるので、メダルを獲得できる可能性も高いのでしょう。

同じ理由で、出場できる競技が多い競技の萩野公介が、2016年のリオデジャネイロオリンピックで金銀銅メダルコンプリートを達成しています。

あと細かいことをいえば、昔は日本の体操がめちゃくちゃ強かったこと、団体があるのでメダリストが増えることなども理由にあげられるでしょう。

 

なぜ男子選手が多いの?

女性では2018年の平昌オリンピックでスピードスケートの高木美帆が唯一達成しています。なぜ女性が少ないのでしょうか。

理由としては、いまでこそ30代で活躍する女子選手は増えましたが、以前は10代後半から20代前半でピークを迎える選手が多く、アスリートとしての競技寿命が男子選手に比べて短かったことが考えられます。

あと単純に女子で行われている競技数が男子に比べて少なかった(例:女子柔道、女子レスリングなど)ことや、男子が強い競技でも女子はあまり強くなかった(例:体操は女子でも戦前から行われているが、メダルの獲得は1964年東京オリンピックでの団体総合のみ)ことも理由として考えられるでしょう。